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【ISO9001取得によるメリットとデメリット】品質マネジメントシステムを構築すると不良品は削減できる?

iso9001 merit demerit

現在私が勤めている会社は、ISO9001を取得しようと下準備をしていて、私もISO9001に関する業務の、管理責任者に選任されています。

管理責任者として、ISO9001の講習や勉強会に参加したり、実際にISO取得に向けた体制作りで感じたことなどを踏まえて、ISO9001取得によるメリットとデメリットを紹介していきます。

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ISO9001取得によるメリット

役割の明確化

iso9001 merit demerit

ISO9001を取得するにあたって、業務手順を記したマニュアルを作成します。

このマニュアルには、どこの部署がどこまでの業務を担当するのか、ということが記載されています。

マニュアルを作るまでは、この業務はどこの部署の担当なのかという、あやふやな状況のまま仕事をしていました。

このマニュアルを作ることによって、その部署の業務はどこからどこまでなのかということがはっきりして、役割の明確化が見込めます。

これによって、新入社員が入社してきても、無駄な業務を教えることなくマニュアルを基に業務を教えていけばいいので、新人教育の容易化にも繋がります。

無駄の削減

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役割の明確化と重なる部分がありますが、文書化することで実は他の部署の業務まで受け持っていた、ということもわかってきます。

これを、適切な部署で行うことにより、仕事の無駄の削減になります。

また、私の勤めている会社は、それぞれ個人が業者にツールを直接注文していました。

それ故、複数人が使用するツールは管理ができず、まだ社内にあるのにもかかわらず注文することもしばしば。

ツールを注文できるのは担当者のみに絞り、ツールの置き場を決めたことで、現在ツールがどれだけあるのか把握でき、ツールが無くなりそうであれば担当者に報告して、担当者が業者に注文するというシステムにしました。

そうすることで、ツールを探す無駄の削減、ツール費の削減が可能になりました。

業務で使用するツールリストの作成

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私が勤めている会社では、業務で使用する様々なツールがあります。

これまでは、社内にあるツールは具体的にどんなものがあるのか、などの情報がありませんでした。

ISO9001を取得するにあたり、社内にあるツールを調べて、ツールリストを作成することによって

  • ツールの種類
  • 購入日
  • 校正日
  • 管理番号
  • etc…

などが明確になり、どんなツールがどれだけあって、いつ校正しないといけないのかなど、社内にあるツールを把握することが出来ました。

また、客先からツールリストの提出を求められた場合でも、スムーズに提出することができます。

新規取引先の獲得

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営業や商談会などで、弊社は様々な最先端の検査設備を導入しているので品質には自身があります、と売り込みをしても説得力に欠けます。

しかし、ISO9001を取得していると、それだけで品質の面では信用度が違います。

いくらすごい検査設備を導入しているからと力説しても、ISO9001を取得していますという一言には勝てません。

ISO9001を取得しているのと、していないのとでは、取引先の印象も違うので、取得していれば新規取引先の獲得にも繋がる可能性があります。

ISO9001取得によるデメリット

業務の増加

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ISO9001取得にあたって、自分の会社にあったマニュアル作りが必要です。

マニュアルは、普段自分たちが行っている業務を基準に整備していかないと維持ができません。

ISOを取得するからといって張り切って作ったマニュアルでは、誰もそのマニュアルを守ることができないのです。

ましてや、弊社のようにISOを取得することになって、今までやっていない業務をマニュアルに組み込むと、ISO関連の業務が増えることになり、今までこなせていた通常業務に支障がでてきます。

マニュアル作りの際に、できないことはできないとはっきり発言しないと、その守れないマニュアルに沿って仕事をすることになります。

私の会社の場合は、できないと発言しても強引にマニュアルに組み込んでいました・・・

先が思いやられる・・・

ISO9001の管理責任者の負担増

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ISO9001に関係する業務の管理責任者として選任されると、通常業務をこなしながらISO関連の業務をしていくことになります。

例えば、ISO9001取得に向けたミーティングが社内であるとして、そのミーティングには管理責任者は全員出席です。

管理責任者が通常業務から離れている間、その人の仕事は滞ったままになっています。

そうすると、日々の残業で遅れを取り返すしかなくなり、ISO9001の管理責任者の負担増に繋がります。

経営者は、管理責任者の負担も考えて、ISO取得体制作りに入る前に、他の社員が管理責任者の通常業務をフォローするなどの対策を講じる必要があります。

担当者への確認

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これをするには、あの人の承認が必要等、何かにつけて担当者への確認が必要になってきます。

今までは、各々がやっていたことを、担当者を決めてやるわけですから、窮屈に感じるかと思います。

担当者を決めるとこでメリットもありますが、業務手順マニュアルを運用してみて、不要と思われる確認や承認はマニュアルから削ったほうが、スムーズに進むこともあります。

コンサルへの報酬金

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ISOを取得しようとした場合に、コンサルに依頼してISO取得に向けた体制準備を、進めていくことになると思います。

もちろん、コンサルもボランティアでやっているわけではないので、お金の支払いが発生します。

金額は一概には言えませんが、一年間で100万円~といったところでしょうか。

コンサルの支払いだけでも、かなりの金額になります。

ISO取得によって不良品は0にできない

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できないと言えば語弊がありますが、ISOを取得したからといって、不良品がまったくなくなるわけではありません。

そもそも、ISOは不良品を0にするシステムではなく、不良品をなくすための仕組みを作っていくことです。

なので、決められたマニュアル(ルール)を守ることで不良品を削減することはできますが、不良品を0にすることはできません。

まとめ

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ISO9001取得による、メリット・デメリットを紹介しました。

ISOを取得することで、業務がやりやすくなったという会社もあるようですが、弊社は体制作りの段階で、普段業務としてやっていないことをマニュアルに組み込んだので、非常に業務がやりにくい・・・

管理責任者の負担は増えるしで、なんだかなぁっといった感じです・・・

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